関塾タイムス
読む、知る、世界が広がる!―国際子ども図書館に行って来ました

国立の児童書専門図書館

 皆さんは、「国立国会図書館 国際子ども図書館」へ行ったことがありますか? 子ども向けの本を専門に扱う図書館です。上野動物園、東京国立博物館、国立科学博物館などと近く、たくさんの観光客や家族連れ、修学旅行生が訪れる場所に建っています。そんな国際子ども図書館では、幼稚園・保育園から高校までの子どもたちを対象にした館内の見学を実施しています。また、中高校生向けの「調べもの体験プログラム」も好評です。  今回は、図書館の隅々まで探険です。書庫にも潜入してきました! 皆さんも、本を通して世界を知るきっかけに、図書館へと足を運んでみませんか?

国際子ども図書館ってどんな所?

国際子ども図書館

子ども向けの本が大集合!

 国際子ども図書館は、おおむね18歳以下の利用者を想定した“児童書”を専門に扱う国立の図書館です。1906(明治39)年に帝国図書館として建てられた建物を利用した「レンガ棟」と、2015(平成27)年に竣工した新しい「アーチ棟」があります。レンガ棟の改修設計とアーチ棟の設計に携わったのは、安藤忠雄建築研究所と日建設計です。レンガ棟の背面はガラス張りになっていて、中庭から廊下の様子を眺めることができます。  図書館には、国内の図書約30万冊、海外の図書約10万冊をはじめ、雑誌や新聞など数多くの資料が収蔵されています。昔の貴重な本や、海外の作品なども豊富にそろっているのですよ。ホールや各閲覧室では、それぞれテーマに沿った展示も企画されています。皆さんの好奇心を刺激する一冊との出合いが、待っているかもしれませんね。
国際子ども図書館

イベントも盛りだくさん!

 国際子ども図書館では、各展示会の他にも、おはなし会(ストーリーテリングや絵本の読み聞かせ)、建物の見学などのイベントをたくさん企画しています。また、中高校生向けに「調べもの体験プログラム」も実施しています。クイズに挑戦したり、ストーリーを創作したりと、皆で楽しく学べる内容になっていますので、修学旅行の自由行動時間にこの体験プログラムを利用する中高校生も多いそうですよ。この特集では、体験の内容も紹介しますので、興味のある人はぜひ参考にしてくださいね!

国立国会図書館 国際子ども図書館

東京都台東区上野公園12-49(JR上野駅公園口から徒歩10分)
ttp://www.kodomo.go.jp/

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名作に名シーンあり - 場面に込められた想いを読む

物語はシーンの積み重ね

 読書の秋ですね。皆さんが好きな物語には、どんな性格や境遇の登場人物がいますか? また、心に残っているシーン(場面)やセリフはありますか?  いくつかのシーンが積み重なって、結末へと向かっていくのが物語です。一口にシーンと言っても、登場人物の性格や境遇を表したり、謎解きに関わる重要な描写が登場したり、作者の想いを投影したりと役割は様々。今回は、教科書にも掲載される有名な作家の物語を取り上げました。シーンをじっくり読むことで、登場人物に感情移入したり、背景を想像したりする際の視点を紹介します。

なめとこ山の熊 のシーンを読む ■著 宮沢賢治

「おかあさまはわかったよ、あれねえ、ひきざくらの花」 「なぁんだ、ひきざくらの花だい。僕知ってるよ」 「いいえ、お前まだ見たことありません」 「知ってるよ、僕この前とって来たもの」 「いいえ、あれひきざくらでありません、お前とって来たのきささげの花でしょう」 「そうだろうか」子熊はとぼけたように答えました。小十郎はなぜかもう胸がいっぱいになってもう一ぺん向うの谷の白い雪のような花と余念なく月光をあびて立っている母子の熊をちらっと見てそれから音をたてないようにこっそりこっそり戻りはじめた。

あらすじ

なめとこ山の麓に、小十郎という熊撃ちの名人がいた。小十郎は熊たちが憎いわけではなく、本当は殺したくなどなかったが、大勢の家族を養うためには仕方がなかった。熊の言っていることさえわかるほど熊に親しんでいた小十郎だったが、ある日、とうとう熊を撃ち損じて襲われてしまった。死にゆく小十郎は、「お前を殺すつもりはなかった」という熊の言葉を聞く。三日後の晩、大勢の熊たちが小十郎を囲んで弔いをするのだった。
なめとこ山の熊

これはどんなシーン!

 熊の言葉がわかる小十郎が、「母親とやっと一歳になるかならないような子熊」の会話を偶然耳にします。この直前、小十郎は妻と息子を赤痢(大腸の感染症)で亡くしていることが語られています。胸がいっぱいになったのは、「もし妻と息子が生きていたら、あのように他愛のない会話をしたのだろうな」と思ったからでしょう。二匹は、ちょうど人が額に手を当てて遠くを眺めるようにしながら会話をしています。そのしぐさも小十郎の心に染みたのかもしれませんね。小十郎と熊が心を通わせるシーンは他にも描かれています。ぜひ読んでみましょう。  小十郎は熊の命を奪う仕事をしていますが、宮沢賢治はそれを否定的に描いていません。小十郎は生きるために熊を撃っていたのであって、それは熊が獲物を狩るのと同じく山での営みの一つであったのです。
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